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それでは早速質問に入ります。第1番目のテーマは、ほとんど毎回シリーズでお伺いしております産業政策についてであります。
地方分権時代を先導する我が三重県議会が、政策の立案、提言機能の充実を議会改革の柱に据え、その一環として、議会提案で制定をいたしました地域産業振興条例を踏まえ、まずお尋ねしたいのは、四日市を中心とする北勢地域の産業政策はいかにあるべきかということであります。
南北に長い三重県において、地域の特性を生かした産業振興を図ろうとするならば、その前提として、それぞれの地域の持つポテンシャルを見きわめる必要があります。例えば、伊勢志摩や鳥羽地域においては、豊かな自然や歴史、またそうした条件を背景にはぐくまれてきた地域の文化がそれに当たるものだと考えますし、したがって、その特性を生かしつつ、観光交流型産業の活性化を図ることが産業政策の大きな要素となることでしょう。
しからば北勢地域についてはどうか。北勢地域は四日市市を中心に、産業風土としてものづくりのDNAを内在しており、製造業では条件的に比較優位の位置を占めているといっても過言ではありません。四日市臨海部工業地帯に立地する石油化学産業では、優秀な技術者、研究開発人材を3000人以上も抱えており、高速交通網の結節点であることや、四日市港というスーパー中枢港湾を抱えていることも大きなポテンシャルになります。
したがって、こうした特性を最大限生かしながら、新しい時代のニーズに適応したものづくりの活性化を図ることが急務であります。もちろん各企業の創意工夫や不断の努力が必要なのは言うまでもありません。しかし、県として戦略的に北勢地域の製造業を活性化させる産業政策として何ができるのか、あるいは何をなすべきかを真剣に考え、実行する時期が、まさに今、このタイミングだと考えます。それは、単に企業からの県税収入を増やすだけではなく、雇用の拡大や北勢から県全体への経済波及効果も高め、ひいては三重県の持続的発展に直結すると確信するからであります。
さて、そこで、四日市市の石油化学コンビナートの現状を見てみますと、バブル崩壊後の長期不況の影響もさることながら、プラントが他地区へ流出し、集約化が遅れ、新規投資の停滞から設備は老朽化しております。加えて、もともと世界の化学産業に比較して生産規模が小さく、高コスト製造による国際競争力の低下はぬぐえない現実であります。
しかし一方で、後背地に自動車、電子、電気、機械などのユーザー産業が1時間距離圏に集積しおており、素材産業として新しい機能性材料を開発するには、極めて恵まれた地域であります。また、最近では、地域の組み立て加工産業と石油化学産業の連携による燃料電池関連産業、あるいは環境関連産業、またバイオ関連産業などの新規産業、新規事業の創造の芽も育ちつつあります。
こうした恵まれた条件を有効に活用して、加工組み立て産業をはじめ、産業ニーズに適応した多種多様な機能性材料を含む付加価値の高い製品をあらゆる産業に供給し得る体制づくり、さらには北勢に立地する産業の戦略的な連携によって、時代をリードする最先端の事業分野を創造するための体制づくり、この二つの課題を追求していくことが県の果たすべき大きな役割と考えますがいかがでしょうか。
持続的に発展可能な産業集積地域づくりを推進し、北勢地域を活性化していくためにどのような産業政策ビジョンを描いているのか、そして、北勢の製造業、とりわけ今述べましたような四日市の石油化学コンビナートの産業構造転換に向けてどのような施策を展開していくのか具体的に伺いたいと思います。
次に、関連して、この地域における人材育成についてお尋ねをいたします。
資源の乏しい我が国の産業の強みは、申し上げるまでもなく、優秀な人材や技術力など、いわゆる知的資産であり、これをさらに蓄積し、進化させることが、日本の産業の国際競争力を強化する上で最重要課題だと言えます。国の新経済成長戦略においても、少子・高齢化、労働力人口の減少、中国をはじめとするアジア諸国の急速な進展と、我が国の置かれた厳しい現状をかんがみれば、産業の高付加価値化、知識、技術集約型産業への転換が不可欠であり、そのためには、創造性豊かな多様な人材を育成することが重要であるとしております。
そこでお尋ねします。
知事は先月、国に対して、本県北勢地域における高度部材中核人材育成のための専門教育機関の整備や政策提案されました。この専門教育機関の具体的な仕組みや、この政策提案にかける知事の熱い思い、また現時点における国の考え方、見通しをあわせて伺いたいと思います。
以上、四日市市や北勢地域のものづくりの次のステージは、煙もくもくの単なる工業地帯から、環境や文化と調和した豊かな産業へ転換であるという視点からの質問をさせていただきました。人間力、地域力、創造力の統合としての文化力をあらゆる政策のベースに置くと、こう宣言された知事からも、その視点での答弁をお願いしたいと思います。
次に、産業政策のもう一つのテーマとして、中小企業の振興について質問をいたします。
バブル崩壊後の失われた10年とも、失われた15年とも言われる長い不況を背景に、県内の中小企業の厳しい経営環境は依然として続いているのが現実です。最近の景気回復基調は、大都会など一部の地域の特定の企業や輸出に支えられているのであって、いわゆる大多数の中小企業につながる内需としての消費拡大や、それに見合った企業の設備投資に後押しされているものではありません。だからこそ、地域の中小企業の経営は一向に回復実感がなく、政府の報道のように、いざなぎ景気を超える戦後最長の景気回復などとのんきなことを言っている場合はありません。
この厳しい中小企業の経営状態を改善していくために、県として中小企業のニーズに合った政策を的確に実行することが必要です。従来型の中小企業対策は補助金や融資といった制度が中心であり、こうした施策も、確かに中小企業にとってはありがたいことかもしれません。しかし、県財政が逼迫し、補助金という形が大変難しい中で、新たな中小企業支援策が求められております。
例えば、異業種企業が連携をしたり、産学官の協働によって新しい商品やサービスを生み出すなど、知恵を絞って懸命の努力をしている中小企業に対し、県として何ができるのか、シーズとニーズのマッチングと連携の仲介役を果たしたり、情報提供、アドバイスといった親身の一貫した支援システムも一つのあり方でしょう。
さらには、新技術や新商品開発の前提となる販路の開拓のための支援も大変重要であります。県では、中小企業の販路開拓のために、広いネットワークや企画、営業力を持つ総合商社との連携に取り組み、大阪の阪和興業と提携したと伺っております。県内中小企業との連携を模索するビジネスマッチングの場を設定する事業などを実施しているようでありますが、阪和興業以外、例えば、東京、関東方面での取組はどうなっているのでしょうか。地場産業をはじめ、県内の中小企業の販路開拓についての支援策を含め、今年度はどのような施策に取り組んでいるのか伺っておきたいと思います。
以上、産業政策についての1回目の質問を終わります。御答弁をお願いいたします。
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